阿知江いそ部神社(式内 阿知江[山石]部神社)

投稿者: kojiyama 投稿日:

概 要

社号 阿知江いそ部神社
延喜式神名帳 式内社 丹後国與謝郡 阿知江[山石]部神社
読み:古 アチエイソヘ、現 あちえいそべ
江戸時代は「白髪大明神」と称していた
所在地 京都府与謝郡与謝野町岩屋森谷763
旧地名 丹後国與謝郡
御祭神 長白羽命(ながしらはのかみ)
例祭日 4月25日 春季例祭

社格等

古代社格制度『延喜式神名帳』(式内社)
山陰道:560座 大37座(その内 月次新嘗1座)・小523座
丹後国(タンゴ):65座(大7座・小58座)
與謝郡(ヨサ):20座(大3座・小17座)

近代社格制度 旧村社

創建     年代不詳
本殿様式   流造 破風

境内摂社(祭神) 恵比須神社

一口メモ

加悦谷というと南北に日本海へ流れる野田川流域ですが、北西の2号線の宮津八鹿線(出石街道)が通るこの谷合は、豊岡方面から宮津へ抜ける最短ルートとしていちばん馴染みのある風景であるが、神社を目的にするまでは通過するだけだった。岩屋小前には名門の織物会社工場跡を生かした丹後ちりめん歴史館があるので一度たずねてみたいところ。神社はさらに600mほど西へ行き、会館がある場所から南へ入る。

阿知江というと、温江にある大虫神社(名神大)に合祀されている阿知江神社がある。阿知江は温江のことと同じであるから、阿知江石部神社はどう関係があるんだろう。境内で掃除をされている方が落ちている黒くて丸い実を見て声をかけて下さった。「この実は何だかか分かりますか?」宮総代をされている方だった。「ムクロジといって、ムクロジの種を羽つきに使ったんですよ。」「立派な木ですね、なかなか大きくならない

んでしょうね。巨木とか指定されているんですか?」「いいえ何も指定はされていません。」
豊岡市加陽(かや)と加悦の関連は、この横穴式石室で大師山古墳群に横穴式古墳がある。

歴史・由緒等

 


式内社 阿知江イソ部神社 由緒

当社は元雲巌のあたりに祀られていたのを後現在地に遷したという。
醍醐天皇の延喜五年(紀元九〇五)勅命によって調査記録された延喜式五拾巻の内九巻と十巻が神名帖であり全国の主な神社が載せられている。当社は第十巻に記載されている。所謂延喜所載の式内社である。

延喜式の作成された年から考察すると当社の創立或は遷座は千数百年前と思考される。
現在の神殿は明治四年宮津城主本荘家の主護神の神殿を譲り受け造営されたもので、其の後数回増改築され今日に至っている。

祭神長白羽命は、天照大神の岩戸隠れの時、青和幣(織物)を作って奉納されたことから、代々白鬚大明神と尊称され崇敬されている。
昭和十八年五月二十四日神饌幣帛料供進神神社に指定された。
例祭日 四月二十五日
境内社 一、恵美須神社、祭神 事代主命
二、若宮神社 祭神 市杵島命、保食神
昭和五十年四月十四日 宮司 坂根富軌 謹書

「境内案内板」

境内・社叢

  
社叢                       鳥居・社号標


鳥居扁額

  
巨木が林立する広い境内

  
手水舎                      拝殿

  
拝殿・本殿

  

社殿と左右の境内社

地名・地誌

和名抄 與謝郡謁叡郷か?
江戸期~明治22年 与謝郡岩屋村
明治22~27年 与謝郡市場村
明治27年 与謝郡市場村から分立して岩屋村
昭和30年 与謝郡加悦町
平成18年 与謝郡与謝野町

岩屋の概要

加悦谷の北西の隅で、西の兵庫県との境を源流部とする岩屋川が中央部を東流する。主要地方道宮津八鹿線(出石街道)が東の幾地へ走り、道路沿いに集落と耕地が連なる。
地名の由来は仙ケ尾にある巨大な奇岩雲岩によると伝え、雲岩は文珠菩薩の乗ってきた雲が石になったものといわれる。

岩屋村は、江戸期~明治22年の村名。はじめ宮津藩領、,寛文6年幕府領、同9年宮津藩領、延宝8年幕府領、天和元年以降宮津藩領。明治4年宮津県、豊岡県を経て同9年京都府に所属。同22年市場村の大字となる。
近代の岩屋村は、明治27年~昭和30年の自治体名で大字は編成せず。昭和30年野田川町の大字となった。
岩屋は、昭和30年から野田川町の大字。平成18年3月からは与謝野町の大字。

古墳(『岩滝町誌』より)

当地区の古墳は、兵庫県に最も近く、また、古墳の形態上から見て、墳墓は小さく、その種類は円墳が主で、朝鮮を経由して入って来た横穴式石室、すなわち中国式のもので、加悦谷においては比較的新らしいといわれる。

-「丹後の地名地理・歴史資料集」さん-

豊岡市加陽(かや)と加悦の関連

は、この横穴式石室で大師山古墳群に横穴式古墳がある。

地 図

交通アクセス・周辺情報

参 考

『延喜式の調査』さん、「神詣」さん、「丹後の地名地理・歴史資料集」さん

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