愛宕神社(式内 阿多古神社)
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概 要
社 号 愛宕神社
式内社 丹波国桑田郡 阿多古神社
別名 愛宕権現
読み: 古 おたぎ、アタゴ
所在地 京都府亀岡市千歳町国分南山ノ口1
旧地名 丹波国桑田郡
御祭神 伊邪那美命(いざなみのみこと)、火産靈命(ほむすびのみこと)、大国主命(大国主「のみこと)
例祭日 10月24日
社格等
古代社格制度『延喜式神名帳』
山陰道:560座 大37座(その内 月次新嘗1座)・小523座
丹波国(タンバ):71座(大5座・小66座)
桑田郡(クワタ):19座(大2座・小17座)
阿多古神社
近代社格制度 旧村社
創建
本殿様式
境内摂社(祭神)
八幡宮神社 豊受比賣神社 火防神社(迦倶槌神) 稚産霊神社 埴山姫神社 少毘古那神社 蛭子神社
高良玉垂大神(武内宿禰) 天満宮社 不詳(萩森大明神・宇都宮大明神) 不詳(大山咋神・大山祇神)
文化財
本殿 国重要文化財 鎌倉時代
一口メモ
亀岡市の丹波国一宮出雲大神宮前の旧道を南に約2km進むと千歳町国分で、地名の国分は丹波国分寺が置かれたところから。神社はその集落の山裾に鎮座している。全国的に広く信仰されている京都市北区の総本社 愛宕神社の本宮といわれている。
歴史・由緒等
由緒書によると、
当地は初め愛宕(おたぎ)といったが、大化の改新以来国司制度の行なわるるに及び神社の西方氏地内の雑木林に国府が建てられ、丹波一国の制令が此の地より出されたのである。
聖武天皇天平13年国分寺が建てられてより、何時しか国分と称うるようになれり。
後烏羽天皇の文治以来制度一変して政権武門に移り、朝廷の任じたまえる国司は、その権次第に守護職の手に移り、国分寺は衰退、現在は小さく跡をとどめるのみ、當神社は何時しか両部に属する所となって、愛宕権現とも称えり。
當神社の東北に當る山上一帯を干山(ひやま)と言い、東本坊、西本坊があった、現在は東本坊の跡を、本坊の芝、西本坊の跡を、江頭山と呼ばれ雑木林となっているが昔をしのび語りつがれている。
織田、豊臣時代に別當寺として仕えた千歳町小口に岩平寺があった、永正(後柏原天皇時代)の初め香西孫六の乱に逢い焼失、その後一坊を興したが又も明智光秀の兵火にかかり焼失。
文録年間(後陽成天皇時代)にその山麓に草庵を結び東光寺として今に伝えている。
時代は古く(天武天皇時代か)當神社より御分霊を山城国(京都市北区)鷹峯に迎へ祀られた、富神社の北に當る山城国に通ずる山道より白馬に召されて、出御され、出御の際の駒の足跡と伝えられる岩石が今に残されて語りつがれている。
上賀茂、大宮、紫野、鷹峯(京都市北区)一帯を昭和7年頃まで京都府愛宕郡と呼称せしは、上賀茂神社、今宮神社の大杜があるにもかかわらず、往古その地方に於て絶大な信仰を集め、崇敬による繁栄を物語るものである。
大宝年中(文武天皇時代)役小角が雲遍上人(僧泰澄)とともに険しい手向山(京都市右京区嵯峨山)の山頂を拓き、天平元年和気清磨、藤井慶俊僧都が奉行となって社殿を造営した。和気清磨は、光仁天皇に請願して、前記當社の御分霊を鷹峯より山上に遷し祀り阿多古神社と呼称せり。なおこの分社より全国に亘り又御分霊が頒祀せられその数一千余社に及ぶ。されば當神社を愛宕の本宮、宗社と尊称せられるのもこれが所故である。
謹みて御神徳を拝するに、富神社は神前に八尺鏡を齋い奉る、火を司り給い、火防の守護神として尊崇せられ全国的に広く信仰を受けられ、その崇敬は非常なものがある。火の霊力は、水の力とともに万物の生成化育□根源として、威大な生命力をもち日常生活に一日として欠くことのできない大切なものである。一たび大神様を粗末にすれぱ、忽ち荒振火となり家屋財産悉く灰尽となる荒神様である。常に火の扱いに心すべきで、火を扱う場所には必ず愛宕さんをお祀り申し上げ、日々大神様に感謝をささげ御守護を受けるよう努めなけれぱならない。又特に災難除け、魔除けの大神様として崇敬篤く、生後三才にして参詣すれば(愛宕の三ツ参り)一生火難、災難を免れる昔よりの信仰があり、毎年4月より5月中旬まで参詣者が絶えない。
昔より火打石の切火で穢れを祓い、災難除け、魔除けをするのも御神徳のお蔭である。
更に火を扱う商工業の守護神として、又五穀豊穣の祖神として広く崇敬せられ全国至る所に石の常夜燈籠の多いのも尊厳なる御神威と、広大無辺の御神徳によるもので厚い神仰の顕れである。常に遠隔の地からも諸願成就のため熱祷を捧げる参詣者が多い。
當地亀山藩主松平家の崇敬殊に篤く年々幣常を供進せり。
お伊勢七たび熊野へ参度愛宕さまには月まいり。
境内・社叢
社頭・鳥居 境内下境内社
神楽殿(舞殿) 本殿覆屋
本殿左境内社 本殿右の境内社
少毘古那社、蛭子社、埴山姫社 豊受比賣社、火防社
稚産霊社
本殿左脇 境内社 ? 高良玉垂社 手前手水鉢
地名・地誌
地 図
交通アクセス・周辺情報
参 考
『延喜式の調査』さん、他
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