式内 大野見宿禰命神社

投稿者: kojiyama 投稿日:

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概 要

社号 式内社 因幡国高草郡 大野見宿禰命神社
読み:古 オオノミノ・・・ 現 おおのみすくねのみこと
江戸時代は「大野見大明神」と称していた
所在地 鳥取県鳥取市徳尾80
旧地名 因幡国高草郡
御祭神 大野見宿禰命(おおのみすくねのみこと)
例祭日 4月13日

社格等

古代社格制度『延喜式神名帳』(式内社)
山陰道:560座 大37座(その内 月次新嘗1座)・小523座
因幡国:50座 大1 小49
高草郡:7座 並小

近代社格制度  旧郷社

創建      年代不詳
本殿様式    神明造

境内摂社(祭神)

一口メモ

鳥取市内を千代川を渡る道路と国道29号バイパス交差点に小高い森が見える。相撲の神様野見宿禰を祀る本社で、因幡国で一宮宇部神社(鳥取市国府町)とともに有名な神社。

歴史・由緒等

大野見宿禰命神社記
因幡国高草郡野見の保、徳尾村に祀るところの神社は、野見宿根の霊なり。其の先天穂日命より出て、出雲に住し玉う、垂仁天皇7年秋7月、詔を承けて大和国に至り、当麻蹴速と角力して、是に勝ち玉う。本朝相撲の初めなり。同28年冬10月、皇后日葉酢媛命薨し玉う。天皇群郷に詔して曰く、従死の道如何と。宿根進んで曰く、夫れ君王の陵墓に生人を埋るは不良の事なり、豈後世に伝えんや願わくば、今便事を議せんと。自ら土部等をして埴を取り、人馬及種々の物形を造作して之を献り、自今以後此の土物を以て、生ける人に易え、陵墓に入れて後葉の法とせんと、天皇大いに喜び玉い、厚く其の功を賞し、土部臣の姓を賜う。仍て令を下して曰く、自今以後陵墓には、必ずこの土物を入れて、人を傷うこと勿れ。誠に、仁の至、義の尽なり、其弊を革め、皇統連綿として栄え、宿根の裔も亦繁栄せり、土部菅原秋篠大江は、皆これ宿根の後胤なり。貞観8年10月8日、因幡国無位大野見宿根神に従五位を授けらる。延喜式神名帳に載って著名なり。鎮座なり還通頻繁礼を尽くして尊崇し仰ぐべし云々
寛永4年丁亥夏4月
藤原具房

「社頭掲示板」

ウィキペディアによれば、土師氏の祖として『日本書紀』などに登場する人物である。
天穂日命の14世の子孫であると伝えられる出雲国の勇士で、垂仁天皇の命により当麻蹴速と角力(相撲)(『日本書紀』では「捔力」に作る)をとるために出雲国より召喚され、蹴速と互いに蹴り合った末にその腰を踏み折って勝ち、蹴速が持っていた大和国当麻の地(現奈良県葛城市當麻)を与えられるとともに、以後垂仁天皇に仕えたという。また、垂仁天皇の皇后、日葉酢媛命の葬儀の時、それまで行われていた殉死の風習に代わる埴輪の制を案出し、土師臣(はじのおみ)の姓を与えられ、そのために後裔氏族である土師氏は代々天皇の葬儀を司ることとなったという。『播磨国風土記』によると、播磨国の立野(たつの・現在の兵庫県たつの市)で病により死亡し、その地で埋葬されたとある。

ところで、埴輪創出についての考古学的な知見からは、これは伝説にすぎないとされているが、こうした伝説も土師氏と葬送儀礼との関係から生まれたものであろうとの説がある。それによると、まずその名前は、葬送儀礼の一環としての古墳の築営に際して、様々な条件を吟味した上での適当な地の選定ということが考えられ、「野」の中から墳丘を築くべき地を「見」定めることから「野見」という称が考案されたのではないかとし、次に相撲については、古墳という巨大な造形物を目の当たりにした人々が、これを神業と見て、その任にあたった土師氏の祖先はさぞかし大力であったろうとの観念に基づくものではないかと見る。そして、土師氏が古墳造営を含めた葬送儀礼全般に関わったことから、これを死の国と観想された出雲国に結びつけ、その祖先をあるいは出雲出身としたり、あるいは都と出雲の中間である播磨国に葬られたとしたのではないかと見、最後に火葬の普及などの変遷を経て古墳時代が終焉を迎える頃、その技術が不要とされた土師氏が、自らの祖先の功業を語る神話として大事に伝承したものであろうと説く。もっとも以上の説の当否はともかくとして、少なくとも野見宿禰が祖先として土師氏に崇められたことは確かである。

菅原道真の出た菅原 家はこの土師氏の分流。

境内・社叢

  
鳥居                       石段

  
拝殿                       拝殿扁額


本殿

1934年8月9日(昭和9.08.09)に国指定天然記念物に指定された。

シイ・タブ・モチノキを主とする原始林におおわれた小丘である。
高所はシイ・ヤブニッケイ群落とシイ・モチノキ・ヤダケ群落が優先し、ツバキが多く混ざっている。
山脚部のタブ・モチノキ群落にはサカキも見られる。
低木層には、ネズミモチ・アオキ・ヒサカキが多く、草本層にはテイカカズラ・ヤブラン・ベニシダ・ツワブキ・ジャノヒゲ・ヤブコウジが分布しており、蔓植物ではヤマフジ・イタビカズラがある。

平成元年十月

鳥取市教育委員会

地名・地誌

地図

鳥取県鳥取市徳尾80

交通アクセス・周辺情報

参 考

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