国司文書 但馬神社系譜伝 第二巻・朝来郡
国司文書 但馬神社系譜伝 第二巻・朝来郡
十社
山口郷
倭文神社 (シドリ・シズリ) 朝来郡倭文村鎮座 祭神 天羽槌雄命 倭文宿祢の祖
人皇43代元明天皇の和銅五年(712)、倭文宿祢正人は、その祖天羽槌雄命を倭文野に祀る。
竹原神社 朝来郡綾目沢鎮座 祭神 伊佐布魂命 (式外社)
人皇43代元明天皇の和銅五年(712)、竹原首吉人その祖伊佐布魂命を祀る。
足鹿神社 朝来郡八代丘鎮座 祭神 伊香色男命
人皇37代孝徳天皇の大化三年(648)、朝来軍団の少穀物部連飛鳥は、その祖伊香色男命を職田`1領八代丘に祀る。
佐嚢神社 朝来郡佐嚢村鎮座 祭神 道臣命・大伴宿祢
人皇37代孝徳天皇の大化三年(648)、朝来軍団の大穀大伴宿祢佐中は、その祖道臣命を職分田*2佐嚢丘に祀る。
伊由郷(イユ)
伊由神社 朝来郡伊由村鎮座 祭神 伊由富彦命(亦名 伊福部宿祢命)
人皇37代孝徳天皇の大化三年(648)、朝来軍団の旅司伊由鹿萬侶は、その祖伊由富彦命を伊由丘に祀る。
賀都郷(カツ)
赤渕神社 朝来郡牧田丘鎮座 祭神 赤渕宿祢命(亦名 伊理泥命)
人皇十代崇神天皇十年、彦坐命は刀我粟鹿宮に居す。鮑は塩ケ渕(のち味沢と云う)に放つ。水枯れたるのち、高山の麓の穴渕に放つ(赤渕神社に祀ると云う)。御子伊理泥王は、
東河郷(トガ)
刀我石部神社 (とがいそべ) 朝来郡刀我石部丘鎮座 祭神 誉屋別命
人皇40代天武天皇の白凰三年(663)、朝来郡司 刀我磯部臣これを祀る。
朝来郷(アサゴ)
兵主神社 朝来郡朝来村鎮座 祭神 素盞鳴命・天砺目命
人皇37代孝徳天皇の大化三年(648)、朝来軍団の主帳 朝来直知嘉麿は、
粟鹿郷(アワガ)
粟鹿神社 朝来郡粟鹿村鎮座 祭神
人皇十代崇神天皇十年秋九月、丹波国青葉山の賊、
人皇11代垂仁天皇の80年、朝来県主大多牟阪命これを斉き祀る。
人皇13代成務天皇の84年、但馬国造船穂宿祢命の子・朝来県主
※延喜式神名帳は名神大、但馬郷名記抄では「但馬国一宮」と記す。
磯部郷(イソベ)
石部神社(朝来石部神社) 朝来郡磯部村鎮座 祭神 櫛日方命
人皇32代用明天皇二年、櫛日方命の末裔、朝来郡司石辺公これを勧請す。
※延喜式には、竹原神社を除いた9社で全く一致する。粟鹿神社のみ名神大。
[註] *1 職田 大化改新後、律令制によって大納言以上の内官、または地方官に授けられた祖を納めなくてもよい田*2 職分田 職田の別名。
朝来郡は式内社は九社と少ないが、『但馬故事記』では、式内社九社と式外社十三社が記され、式外社は八郡で最も多い。次いで養父郡十社。同郡には式内社以外にも立派な神社として青倉神社・当勝神社・表米神社がある。但馬国造船穂宿祢命の子・朝来県主の
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