鏡作神社(式内大 鏡作坐天照御魂神社)
概 要
社 号 鏡作坐天照御魂神社
式内社 大和国城下郡 鏡作坐天照御魂神社 (大 月次新嘗)
読み:古 カゝミツクリニマスアマテルミタマ、現 かがみつくりじんじゃ(かがみつくりにますあまてるみたまじんじゃ)
通称:鏡作神社
所在地 奈良県磯城郡田原本町大字八尾字ドウズ814
旧地名 大和国城下郡鏡作郷
御祭神 天照国照彦天火明命(あまてるくにてるひこあめのほあかり のみこと) 石凝姥命(いしこりどめ のみこと) 天糠戸命(あめのぬかど のみこと)
『磯城郡誌』は「中座は天照大神 左座は天糠戸神 右座石凝姥命」
江戸時代は、麻気神(天糠戸命)が主祭神だった
祭礼 10月10・11日 例祭
社格等
『延喜式神名帳』(式内社)
畿内:658座(大231座・小427座)
大和国:286座
286座 大128座(並月次新嘗・就中31座預相嘗祭)・小158座(並官幣)
城下郡(シキノシモ) 17座(大3座・小14座)
近代社格制度 旧県社
創建 神護景雲4年(770)
本殿様式 流造 桧皮葺
境内摂末社(祭神)
境内
天照皇大神社・住吉神社・手力雄神社・天児屋根神社
少名彦名神社・大国主神社・猿田彦神社・市杵島神社・事代主神社
八意思兼神社・保食神社・狭依比女神社・鍵取神社・火産霊神社
境外末社 鏡作坐若宮神社・稻荷神社
一口メモ
同神社の北、数百m。三宅町石見駅付近にも鏡作神社がある。
歴史・由緒等
鏡作坐天照御魂神社は、田原本町八尾に鎮座する延喜式内大社で、「和名抄」鏡作郷に鎮座する。祭神は天照国照日子火明命、石凝姥命、天児屋根命で、古来から鏡鋳造の神として信仰された。このうち石凝姥命は、天照大神の御魂の神爾の鏡として内待所に祀る鏡を鋳造したとされる神で、社伝ではその試鋳の鏡が鏡作神社のご神体であると伝える。
神社の本殿は、桁行7.55m、梁行1.64mで、東面した5間社流造である。本殿3社と2つの合間から成る。江戸時代中期頃の建築と考えられるが、詳細は不明である。
この神社では、毎年2月下旬に御田植祭が行われる。お田植舞、豊年舞、牛使いが行われ、近隣の氏子でにぎわう。牛使いが乱暴にすると慈雨に恵まれるという。
なお、社宝として三神二獣鏡が伝えられるが、これは三角縁神獣鏡の外区が欠落したものと考えられる。
末社には、鏡作伊多神社(宮古・保津)、鏡作坐若宮神社(八尾)、鏡作麻気神社(小阪)などがある。『田原本町』公式ページ
祭神 天照国照彦火明命・石凝姥命・天糠戸命
由緒 「倭名抄」鏡作郷の地に鎮座する式内の古社である。
第十代崇神天皇のころ、三種の神器の一なる八咫鏡を皇居の内にお祀りすることは畏れ多いとして、まず倭の笠縫邑におし祀り(伊勢神宮の起源)、更に別の鏡をおつくりになった。社伝によると、「崇神天皇六年九月三日、この地において日御像の鏡を鋳造し、天照大神の御魂となす。今の内侍所の神鏡是なり。本社は其の(試鋳せられた)像鏡を天照国照彦火明命として祀れるもので、この地を号して鏡作と言ふ。」とあり、ご祭神は鏡作三所大明神として称えられていた。
古代から江戸時代にかけて、このあたりは鏡作師が住み、鏡池で身をきよめ鏡作りに励んだといい、鏡の神様としては全国で最も由緒の深い神社である。上代人が神の御魂の宿るものとして尊んだ鏡の鋳造を業とした鏡作部がこの地に住居したこの神社を氏神としてお祀りしていた。
三種の神器の一なる八咫鏡をお作りになった石凝姥命を鏡作伊多の神と称えて右座にその御父天糠戸命を鏡作麻気の神と称えて左座にお祀りし中座には天照国照彦火明命と申し上げて崇神天皇6年9月3日この地で内侍所の神鏡が鋳造せられた際の試鋳の像鏡を御祭神として奉祀する。
鏡作三社大明神として遍く知られ式内大社に列し鏡作師はこの地に集まり鏡の池の水を以て秘法を授けられたと縁起に伝えろ。古来鏡業界に於いては業祖として信仰篤くまた心も姿も美しくありたいと祈願する人々の参拝も多く鏡の神様として全国で唯一の格別に御由緒の深いお社である。奉献 聖界凰導
宮司 原正明 誌ー「社頭掲示板」ー
天照国照彦天火明命(あまてるくにてるひこあめのほあかり のみこと)は、『日本書紀』での天火明命の神名。『古事記』では天火明命。
名前の「天照国照」「火明」からわかるように太陽の光や熱を神格化した神である。『古事記伝』では「ホアカリ」は「穂赤熟」で、稲穂が熟して赤らむ意味としており、天皇に繋る他の神と同様、稲に関係のある名前でもあり、太陽神、農業神として信仰されている。宮津市の元伊勢籠神社の主祭神「天照国照彦火明命」と同じ神。
石凝姥命(いしこりどめ のみこと)は、「石の鋳型を用いて鏡を鋳造する老女」という意味で、 名前から老人であるとされる珍しい神様。(他に塩土老翁など)
天糠戸命(アメノヌカド)の娘であり、有名な岩戸隠れの際、
八咫鏡を製造したため鋳物や金属加工の神様として祀られている。
実は八咫鏡を作る際、一回失敗しているのは内緒。
「ピクシブ百科事典」
おそらく鏡作の祖神である石凝姥命とその母天糠戸命が当初の御祭神であったのだろう。
境内・社叢
鳥居 鳥居扁額
社号標 手水鉢
社頭掲示板
狛犬
拝殿
本殿 『磯城郡誌』は「中座は天照大神 左座は天糠戸神 右座石凝姥命」
本殿内は入れないと思い拝殿横から眺めたが、左右に境内社があったようだ。本殿右側は天照皇太宮・手力雄神社・住吉神社・春日神社、本殿左側には一体(八意思兼神社・粟嶋神社・事代主神社・厳嶋神社 保食神社・大国主神社・猿田彦神社)
本殿右境内社 鏡作坐若宮神社
境内社 狹依姫神社 鍵取神社・笛吹神社
境内社 金毘羅石碑 鐘楼 鐘が残っている
地名・地誌
地 図
交通アクセス
近鉄橿原田原本駅下車 北へ徒歩20分
周辺情報
唐古・鍵遺跡
大字唐古から大字鍵にまたがる巨大な弥生遺跡。田原本町の名を有名にした大発見。
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